企画書を書きたいけどどうやって書いたらいいか分からない。どこかに例文が載ってたらいいんだけど。ついでに書き方も教えてくれると嬉しいんだけど。
本記事では上記のようなお悩みを解消します。
企画書を書く、と一言で言っても何から手を付けたら良いか分からないですよね。
ご安心ください。
この記事では、企画書の例文から細かい部分の作り方や考え方についてレクチャーさせていただきます。
この記事を読んで得られること
・企画書の例文が分かる
・周りに「いいね!」と言われる企画書の作り方が分かる
企画書を作ったことがない方はもちろん、企画を今まで何回も作っている方も新たな発見があると思いますので是非ご覧ください。
記事の信頼性
あらためまして、しのと申します。
現在はフロントエンドエンジニア兼ブロガーとしてIT企業に勤めていますが、転職をするまでは約10年ほどイベント会社でイベンターとして勤務し、合計で100本以上のイベントを主催、収益も1000万円以上上げた実績があります。
今回の記事は自身の経験も踏まえて、分かりやすく企画書の書き方を紹介させていただきます。
企画書の書き方例(テンプレート)
では早速ですが、企画書の書き方の例についてです。
まずは、以下のテンプレートをご覧ください。
企画書の書き方例
1.タイトル
2.目的と企画に至った背景、狙い
3.日時、場所
4.企画の販促対象者
5.企画の具体的な内容
6.スケジュール
7.収支
上記のテンプレートの内容にあなたが思い描く内容を当てはめていけばOKです。
では実際に簡単にではありますが、パートナーの誕生日をお祝いするサプライズイベントの企画書を作ってみましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
タイトル | 〇〇ちゃんサプライズ誕生日パーティー |
目的と企画に至った背景、狙い | 目的:彼女に喜んでもらうこと。 普段なかなか改まって感謝の気持ちなどを伝えることが出来ないので、サプライズパーティーを行い、喜んでもらいたいと思ったため |
日時、場所 | 〇〇年△△月□□日(曜日) 19:00~ 〇〇にて |
企画の販促対象者 | 〇〇ちゃん |
企画の具体的な内容 | 1.フルコースディナー 2.夜景を見に行く 3.プレゼントを渡す |
スケジュール | ・本番の2ケ月前:ディナーの会場となるホテルを予約 ・本番の1か月前:プレゼントを購入 ・当日を迎える |
収支 | 企画にかかる収支を記入する |
いかがでしょうか。
簡潔にではありますが、どういった内容のサプライズパーティーかは相手に伝わるのではないでしょうか。
企画書はこのように、テンプレートに当てはめていくだけで企画の全体像を作ることは可能なのです。
企画書は誰でも作れます
企画を作ったことがないんだけどこんな私にも作れるのかな
と不安に思っている方も安心してください。
企画は企画書を作ったことがない人でも作れます。
センスなども不要で「作り方」を知っていれば作ることができるのです。
パソコンを開かずに紙とペンを持とう
じゃあ早速企画書を書いてみよう!
と思った方、
ちょっと待ってください。
企画を作るときにいきなりパソコンを開いてパワーポイントなどで作り始める方がいますが、結論から言うとそれは遠回りです。
パワーポイントは便利でおしゃれな企画書が出来上がったりしますが、下手に綺麗に作れる分、内容が薄くなりがちです。
さらに思考がまとまりづらい。
なので、企画書を作る時は企画書を作るときはまず紙とペンを持ちましょう。
素晴らしい企画書というのは、紙とペンだけでも作れるものです。
決してパワーポイントで装飾などせずとも。
なぜなら企画書は基本的には思考を深掘りすることで作るからです。
中身のある、素晴らしい企画書というのは決して装飾などではごまかしたものではありません。
どんな人に、どんな内容で、どうやって届けようか。
素晴らしい企画はそういった思考の軌跡が手に取る様に分かります。
そして思考を深掘りするにはパソコンよりも紙とペンで書く方が適しています。
手で書く効果は以下のように紹介されています。
その1 集中力が増す
文字を書くとき、文字そのものを思い出し、書くスペースを意識して指先に集中しながら1文字1文字を完成させる作業は、運動神経と連動しつつ、脳のさまざまな機能を働かせます。
その2 自分の思考を言語化して脳が働く
例えば日記を書いたりするとき。まず過去の記憶を振り返る作業を行いますね。記憶の引き出しを機能させ、何を書くか取捨選択が行われます。そこに自分の行動を言語化する作業が加わり、さらにはそのときの自身の思考や感情を言語化する変換作業が発生します。脳がフル稼働していることがわかるでしょう。
その3 記憶力の維持・定着に効果的
忘れた人の名前をメモするとき、それが「加藤さん」だとして「加藤」という文字を書く瞬間、脳は積極的に注意を向けようとします。タイピングで「加藤」という文字を「KA・TO・U」と打つよりも記憶に強く定着させることができます。
引用元:東洋経済ONLINE
手で書くことによって
そんなアイディアがあったのか!
と世の中に思ってもらえるような企画も紙とペンさえあれば生み出すことが可能ですよ。
企画の醍醐味は世間を「あっ」と言わせること
企画の醍醐味はなんと言っても世間を「あっ」と言わせることです。
「こんな企画思いつかなかったよ」という言葉は企画者にとって最大級の賛辞とも言えます。
常に世の中をあっと言わせるためにどういう企画が刺さるか、日常からアンテナを張っておくことが大切です。
常日頃からインプットしよう
企画というのは「アウトプット」です。
そのため、インプットが無ければアウトプットすることが出来ません。
無いものは出せないからです。
なので常日頃から企画を作る事を意識して読書をしたり雑誌を読んだり、テレビなどからも情報収集をします。
ネットも勿論貴重な情報源ですね。
インプットする時もただ漠然と受動的に読んだり見たりするのではなく、「何か企画に使える部分はないかな?」と能動的な姿勢で情報収集すると閃きなどが降りて来やすいです。
3W2Hでまとめよう
そういったインプットを重ねたら、次はいよいよアウトプット、企画書を作っていく段階になります。
企画書は5W2Hでまとめると体型的にまとまりやすいと言われています。
この5W2Hというのは「フレームワーク」と呼ばれていて、「思考の型」と呼べるものです。
フレームワークを使えば、決められたテンプレートに当てはめていくだけで内容がまとまります。
ただ、僕は正直3W2Hが出来ればあとは簡単に作れると思ってます。
3W2Hというのは
・Who(誰に)
・Why(目的)
・What(何を)
・How(どうやって)
・How Much(いくら)
というものですが、5W2Hに関しては「When」と「Where」がこれにプラスされる形です。
正直、いつやるか、どこでやるかというのは難しいものではないですよね。
それ以前に誰に、何故、何を、どうやって、いくらくらいの収支でやるかが非常に重要です。
僕自身もよくこの3W2Hに頭を悩ませることが多かったので、今回はこの3W2Hに絞って記事を書きたいと思います。
では実際に各項目を見ていきましょう
Who:誰に
Who = 誰に対しての部分です。
ここは非常に重要なポイントです。
なぜかと言うと、企画というのは「誰に対しての内容かが有りき」だからです。
例えば、先ほどの例のサプライズ誕生日パーティーを「企画」したとします。
これも立派な企画ですね。その際に企画する側はこう考えると思います。
◯◯ちゃんは何が好きだろう。どんな内容が喜ぶかな。
そしてこう考えるのではないでしょうか。
◯◯ちゃんは□□が好きだからこんな感じのパーティーにしよう!
そうです、つまり「企画の対象が分かれば内容が決まりやすい」のです。
企画には参加してもらう人が必要であり、独りよがりの企画には何の価値もありません。
企画を伝えたい人の事を考えて、企画に参加してもらって、企画を通して価値を届けて喜んでもらう。幸せになってもらう。
これこそが企画の本質であり最も大事にするべき考え方です。
Why:目的
Why = なぜするのか→達成したい目的は何か、という部分です。
目的も非常に重要なポイントになります。
ちなみに企画初心者の人にありがちなものが
目的と目標の違いって何?
というものです。
ここで上記の疑問がわかりやすくなるように例え話をします。
戦争の話にはなりますが、例えば以下のように考えることができます。
目的:フランス占領
目標:パリ
(フランスの方が見られて気を悪くされたらすいません)
何と無くイメージしていただけますでしょうか。
目的はゴールであり、目標は目的を達成するための「的」、「標的」のようなものです。
目標は数値化されることもよくありますが、それは数字は目的を達成するためには不可欠なものだからです。
例えば、Aというサービスを世の中の人々に使ってもらい、世の中の人に幸せを届ける、という目的があったとして、目標を○千万と掲げるのは、数値=どれくらいの人がサービスを使ってくれたかの指標になるからです。
そのため、目的は達成したい事柄、目標は達成するための指標と考えるようにしましょう。
What(何を)
次はWhat=何を、の部分です。
実際に企画で何をするかのコアの部分と言えます。
実際にどういった内容の企画なのかをここで明記すると良いですね。
「概要」という欄があればそちらにWhatにあたる部分を記載しても良いと思います。
彼氏や彼女の誕生日パーティーであれば、どういった催しがあるか、の催しの内容の部分となります。
これはWhoとWhyが明確に決まっていれば割とすんなり出るものです。
逆にこの二つが決まっていなければ中々アイディアが出ないかもしれません。
誰の誕生日パーティーか分からないのに内容を決めるのは難しいですよね。何をしたら喜ぶかわからないので。
そのため、まずWhoとWhyから決めてWhatを決めるが企画書を作りやすい順番かと思います。
How(どうやって)
Howはどうやって、の部分です。
企画をせっかく使ってもどうやってそれを知ってもらうか、またどうやって企画に参加してもらうかも考えなければその企画が届くことはありません。
店頭で告知する、ネットで告知する、などの告知関係もここにあたりますし、どう顧客にアプローチするか、などもここで明記しておくとよりイメージがしやすい企画になると思います。
企画をどうやって届けるか、また成果に繋がるかという部分を深掘りしておくと良いでしょう。
How much(いくら)
How muchはいくら、つまり収支の部分です。
ここも非常に重要かつシビアな部分です。
どれだけ優れた、内容のある企画でも収支が赤字であれば上司が首を縦に振る確率は下がると思います。
この企画をする上でどれくらいの費用がかかり、どれくらいの収益があるのか、最終的な利益はいくらなのか、それぞれの金額を割り出しましょう。
企画はお金の為だけにやるものではありません。
ただ営利団体、企業であれば利益を求めるのは当然の事ですよね。
お金がかかっているからこそ物事をシビアに捉える事もできます。
趣味でやる企画であればこの部分は気にする必要はありませんが、企業に属していて何かしらの効果を期待する企画なのであれば利益はしっかり使ってこそ一流の企画者と呼べるのでは無いでしょうか。
行き詰まったら少しレールを外れてみる
企画を使っていると、ありきたりなものしか出来ないことがあります。
どこかで見た様な企画書、というのは世の中に溢れかえっています。
でもそれでは面白く無いですよね。
企画で世の中を驚かせたり、あっと言わせるためには「そんな事思いつかなかった!」と思わせるアイディアが必要です。
なんか難しそう
と思われるかもしれませんが大丈夫です。
そのためにはいつもの思考から少しレールを外してみるだけでいいんです。
例えばタイトルも、全部英語でスタイリッシュだったけど、敢えて日本語にして平仮名にしてみると雰囲気が全く変わるのが分かります。
内容に関しても、例えばプレゼントの内容を工夫して変化球的な内容にしたり、少しの変化が驚きに繋がる事は沢山あります。
そうやって自分のオリジナルの内容をいかに作れるかが企画者の腕の見せ所とも言えますね。
あまりにも的外れな内容でも採用はされにくいので、現実的な部分と妄想を上手く掛け合わせる事が重要です。
文字数が多ければ良いわけではない
初心者の方がやってしまうミスとして、やたらと長い文章をダラダラと書いてしまうことが挙げられます。
長く書けばよい、というものではなく、あくまで企画書は簡潔に分かりやすく書く事をオススメします。
企画書自体の枚数も10枚以上書く人などもいますが読む人からすると中々大変ですよね。
企画を作る上で他者への想像力は非常に重要です。
良い企画書を書ける人は他者への配慮もできる人です。他者というのはもちろん社内の人も含まれますね。
なので社内の人も読みやすい企画書を目指しましょう。
まとめ
冒頭でもお伝えしましたが、企画は作り方を知っていれば誰でも作る事が出来ます。
あとはやはり楽しんで書くことです。
どうしても行き詰まったりすると「うーん、うーん」と考えてしまいがちですが、それではいたずらに時間だけが過ぎてしまい何も生み出せないということもよくあることです。
もし行き詰まった場合は席を離れて散歩してみたり、今日は考えるのをやめて明日にしてみたりするといいでしょう。
また、夜に考えるよりも朝考えた方が脳が活発に動くためいいアイディアが出やすいとも言われています。
それではまた次の記事でお会いしましょう。