良いチームになるようにマネジメントを日々頑張ってるけど中々思うようにいかない。今はマネジメントしている人数も多いし中々行き届いてないもんなあ。やっぱり同時にマネジメント出来る人数には限界があるのかな。
本記事では上記のような疑問やお悩みを解決します。この記事を書いている僕はマネジメント歴8年。今まで50人以上の部下をマネジメントしてきました。
日々マネジメント業務に邁進されている皆さん、お疲れ様です。
この記事を読んでいるということはマネジメントするべき人数が多く、対処方法を探されているのでしょうか。
そもそもマネジメントは誰でも出来るスキルではなく、性格的な適正や、能力的な部分も大きく関係します。
そのため、マネジメント出来る人間は組織の中でも重宝されるがゆえにマネジメント側の負担が大きくなりがち。
つまり一度にマネジメントする人数が増えがちなんですね。
しかしマネージャーも人間である以上、限界はあるもの。
そのため今回は以下の内容について深堀していきます。
本記事の内容
・マネジメント出来る人数に限界はある?
・許容出来る人数に限界が来た場合の対処方法は?
マネジメントできる人数に限界はある?
そもそもマネジメント出来る人数には限界はあるのでしょうか。
一般的に管理できる人数は5人から8人とされており、最大で10人とされています。
引用元:IT求人ナビ
上記のような説もありますが、確かに僕の感覚でも5人から8人が「適切なマネジメント」を出来る限界かなと思います。
これ以上増えてしまうと
・単純に一人一人に目が行き届かない
・マネージャー側の負担が大きい
と言う形になってしまいます。
ビジネス用語で「スパン・オブ・コントロール」という呼び方をしますが、これは「コントロール出来る範囲」という意味であり、スパン・オブ・コントロールを越えてしまった組織は業務が上手くいかないどころか、個人個人のスキルが伸び悩んだり、成果を残すことが出来なかったりと組織に悪影響を及ぼすと言われています。
これから紹介する方法でスパン・オブ・コントロールを越えてしまった場合の対策を行っていきましょう。
許容出来る人数に限界が来た場合の対処方法は?
ポイント
・必要以上に監視せず、任せる
・部下に業務を振り分ける
・プレイヤーの時間をなるべく減らす
・部下との定期的な1 on 1 ミーティングを行う
・最終手段、上司に相談する
上記の通り。
これは僕も実際に行ってきた方法でして、一番最後の最終手段以外にも現実的に使える方法だけを選びました。
今回は上記の内容を詳しく見ていきましょう。
必要以上に監視せず、任せる
新任のマネージャーや責任感が強いマネージャーに多いことなのですが、必要以上に部下に監視してしまうと返って自分を苦しめることになります。
マネージャーの仕事は部下を監視したり、干渉したりすることではありません。
マネージャーの仕事は部下の成長を助け、結果的に組織に大きな利益を生み出すチームを形成すること。
ただ、マネージャーになったばかりで気合入りまくりの人や責任感が強いタイプの人は「部下が今どうしているか、何をしているのか」ということがとても気になります。
それが「仕事」とも勘違いしてしまいがちです。
しかしそれではいつまで経っても自分は楽になりませんし、部下も「監視されている、信頼されていない」と感じるため、やりがいを感じられずモチベーションが下がり結果的に業績にも良い成果が現れにくくなります。
マネージャーは「役割」と心得る
これは以前勤めていた会社の社長に言われた言葉で、今も心に残っている言葉なのですが、
「社長というのはただの役割の一つであって、偉いわけではありません。それぞれがそれぞれの役割を果たすことが大事なんですよ」
僕はこの言葉を「マネージャーだからといって偉いわけじゃない。勘違いしてはいけない。相手を下に見てはいけない。役割が違うだけであって偉い偉くないではない」ということだと受け取りました。
とても感謝しています。金言でした。
もちろん組織的に「偉い、偉くない」はあると思いますが、マネージャーが自分をどう見ているかは部下も敏感に感じ取るもの。
出来るマネージャーたるもの、過度に相手を監視したり干渉したりせず、相手を信頼して任せる。
そうすることで許容人数がオーバーした時も上手く乗り越えていけると思います。
部下に業務を振り分ける
今、自分が抱えている業務で「部下に振り分ける事が出来る業務」はありませんか?
この方法はとても有効です。
なぜかというと、部下は「仕事を任せてもらえた」という実感があると「信頼してもらえている」と感じてモチベーションが上がりやすいからです。
中には仕事が上手くいっておらず、モチベーションが低い状態の部下もいるため、そのあたりは相手の状況も踏まえて適切に業務を振り分けるようにしましょう。
まずは簡単な業務からでも構いません。
段階的に業務のハードルを上げていくことで部下のスキルも伸びますし、マネージャー自身の負担も減って一石三鳥くらいの価値があります。
プレイヤーの時間をなるべく減らす
昨今はマネジメント業務だけをしている管理職というのは少なく、大体の人が「プレイングマネージャー」をされているのではないでしょうか。
色んなケースがありますが
・人材が不足している
・そもそもプレイヤーとしても優秀
といったところが大半の理由だと思います。
マネージャーは組織の中でも少数の人がなれるポジションであり、座れる椅子には限りがあります。
そのため、プレイヤーとして優秀な営業成績を上げた人がマネージャーになることも多いのですが、プレイヤーとして優秀なあまり、マネージャーをしながらプレイヤーをしている状態の人も多いのではないでしょうか。
もしくは人材が不足しており、マネージャー自身がプレイヤー業務もしなければいけないことも多いと思います。
しかし、プレイヤーをしながらマネージャー業務を行うことはかなり負担です。
プレイヤーとしての仕事をしながらマネジメント業務も行うため、単純に一人で二役三役やることになり、業務時間も伸びがち。
挙句の果てには疲弊して退職するような事にもなりかねません。
そのため、先に紹介した「部下に仕事を振り分けて任す」を実行することでプレイヤーとしての時間をなるべく減らしていくようにしましょう。
部下との定期的な1 on 1 ミーティングを行う
昨今の企業では1 on 1 ミーティングを実践している企業が増えているようです。
ヤフーや日清食品、パナソニック、楽天などの大手企業が導入して日本でもその名を聞くことが増えました。
「1on1」ミーティングとは、定期的に上司と部下が1対1で話し合うことを言います。 米国シリコンバレーでも“1on1 meeting”は文化として根付いており、人材育成の手法として世界的に注目を集めています。 その特長は、上司が部下の成長のために時間をつかう、ということ
引用元:日本の人事部
元々は海外のシリコンバレーで生まれたミーティング方法ですが、やり方自体はいたって簡単です。
定期的に部下と1対1でミーティングする場を設けます。
時間は30分前後でダラダラ長くしないことがポイント。
議題は何でも構いませんが、一つだけ心がけておくべきことがあります。
それは、「部下の話をよく聞く」ということです。
部下の話を聞かずに自分ばかり喋ってしまう上司がいますが、それは出来ない上司の典型。
出来る上司は部下の話をよく聞きます。
そうすることで部下も「ちゃんと話を聞いてくれている」と感じ、自然とあなたの事を信頼してくれるようになります。
すると、部下のモチベーションが上がり一人一人のスキルが上がるようになり、結果的に上司の負担を減らすことにつながるんですね。
最終手段、上司に相談する
もしこれらのことを実践してみても「上手くいかない」「負担が減らない」という場合は最終手段として上司に相談してみましょう。
組織の再編やチームメンバーの振り分けをしてくれるかもしれません。
「そんなのマネージャーとしてのプライドが許さない!」という人もいるかもしれませんが、体調や精神を壊してしまってからでは手遅れです。
責任感が強く、仕事が好きな人ほど、自分に厳しくしてしまいがちですがストレスや体の疲労は知らず知らずのうちにたまっていくため、限界が来る前にちゃんと相談した方が良いです。
あまり人には言っていないのですが、僕はマネージャーをしている時過労で何度か倒れたことがありました。
夜寝ていた時に突然原因不明の嘔吐をしたこともありますが、あの時は完全にキャパオーバーしていたと今では思います。
何も対策をせずにいきなり相談するのはビジネスマンとして良くないとは思いますが、マネージャーとして考えられる対策を全て行ったうえでそれでも状況が変わらない場合は早めに上司に相談してくださいね。
まとめ:自分の限界を把握し、適切なマネジメントを行おう
というわけで本記事では「マネジメント出来る人数に限界はあるか?限界を超えてしまった場合の対処方法は?」という内容でした。
僕自身チームメンバーが多くなればなるほど、考えることや起きる問題が増えていき、月間の業務時間が300時間を超える月も頻繁にありました。
でもこれではいけないと思い、今回紹介した方法を実践していき、少しずつ自分の負担を減らしていきました。
マネジメントはプレイヤーと違って他者と仕事をする機会が非常に増えます。
なので「自分の意に反して上手くいかないこと」ということがよく起こるんですね。
相手をコントロールすることはできません。
でも自分をコントロールすることは出来ます。
是非今回紹介した方法を実践して、少しでも自分の負担を減らすことにつなげてみてください。
というわけで本日の記事は以上です( ͡° ͜ʖ ͡°)